こもれび相談室 staff BLOG

こもれび相談室は、悩みや疎外感、孤立感を抱えた方が気軽に相談できる相談窓口です。

10/15ケアラー支援を地域で考えるイベント開催しました!

こもれび相談室では今年度、公益財団法人杉浦財団からの助成を受けて、ご家族などを介護している介護者(ケアラー)の方向けのカフェ開催、相談受付などを行っています。その一環として10月15日(日)に池田商工会議所で公開イベント「ケアラーを地域で支えるために」を開催しました。

最初に、父親の介護に精神的に追い詰められてしまい、育児や仕事などができなくなったために「介護をやめる」という選択をせざるを得なかった当事者の体験談がありました。

次に、大阪大学認知症について約20年研究されている山川みやえ先生が、認知症患者のケアラーの「心のしんどさ」を支えていくための研究の話をされました。

約200人のケアラーにインタビューをされ、排泄ケアや認知症などで介護の負担が大きいことや、家族仲が悪かったり、関係性が薄いこと、何日も落ち込み続けるようなうつ病の症状が強いと介護をつらいと感じやすいことがわかりました。山川先生は「介護をする家族は言いようのない思いを抱えていて、思いを話す場がない」、「ケアラーの方々には自分の人生を生きてほしい」と強くお話しされました。

 

最後に、ケアラー支援について考える専門職のディスカッションをしました。こもれび相談室で介護者向けカフェを一緒にしてくださっている、訪問看護師の米田恵美さんは、現在の訪問先で認知症の母親の介護でしんどい思いをしている娘さんのサポートに関わっていることを話されました。同じくカフェに関わって下さっているたつなみ薬局の安井好次郎さんも、介護をしているお嫁さんの体調が悪くなって受診につながった話を紹介されました。尼崎市で長くケアマネジャーとして働いてきた北村ひろこさんは、介護を受ける本人と家族の間には長い歴史があって専門職としての関わり方が難しい場合もあること、家族を守ることが本人を守ることにつながると話されました。

 

 松田からは、親子関係が複雑で難しく、身内だけで介護がうまく進まない場合にはこもれび相談室で成年後見、任意後見を行うことで財産管理や介護などのサポートをできるので、ぜひ知ってもらいたいと呼び掛けました。

多くの方にご参加いただき、素晴らしいイベントを行うことができました。改めて、ご登壇くださった方々、ご来場くださった皆様に、感謝申し上げます。

 

 🍀こもれび相談室では、今後も毎月第4土曜日の午後にリフレッシュカフェを開き、ケアラーの肩をお受けしています。ぜひお越しください。